超音波洗浄の原理

音波の原理


私達が日常生活で聞こえている音とは空気の振動です。
太鼓に良く例えられますが、太鼓をたたくと皮が急激にへこみます。その時、皮周辺の空気がうすくなり、空気密度の低い「疎」が出来ます。

次の瞬間、今度は太鼓の皮は逆に跳ね、皮近くの空気の密度が濃い「密」な部分ができます。
この空気の「疎」と「密」部分が周囲に伝わっていき、振動として人の鼓膜を通じ音として感じ取る事ができます。

この空気の振動は2万回/秒を超えると人には聞き取る事が出来なくなり、超音波と呼ばれるようになりました。


超音波洗浄の原理


超音波を液中に照射することで、通常では決して混じる事の無い水と油を混合させて乳化現象や、頑固にこびりついている汚れや粒子を剥離・拡散・振り切る効果があります。

■超音波洗浄のメリット

1.洗浄液に浸漬するだけで洗浄できます。
2.細穴の有る複雑な形状でも洗浄できます。
3.均一で高精度の洗浄ができます。
4.自動化・省力化が可能です。
5.短時間での洗浄が可能です。
6.大きな汚れから、細かい汚れまでの洗浄が可


液体の中での超音波現象(キャビテーション)


液体中で、2万回/秒を超える振動を与えると、液中のナノバブルが振動により引っ張られ膨張し真空気泡(キャビテーション)が形成されます。
真空気泡は、大気圧に戻る際に圧壊し強力な衝撃を生みます。

超音波洗浄では、この現象を用い、いわゆるブラシ洗浄のような物理洗浄効果を発揮します。

真空気泡は、疎密波の影響で強弱はあるものの、振動子直上に広く分布するためブラシ洗浄よりもきめ細やかな洗浄ができます。


液体の中での超音波現象(直進流)


超音波の攪拌効果と直進流により、液体が対流を起こし、攪拌・分散効果を生みます。

これにより、汚れを含んだ洗浄液を新液との置換を促進する、すすぎ効果があります。

高い清浄度を求められる製品のすすぎ工程や、パーティクル除去を目的とした洗浄で高周波帯を選定される傾向にあります。


液体の中での超音波現象(加速度)


液体中に超音波を照射すれば液分子が振動し、分子の動きの方向が変化する時の加速度は周波数が高い程大きくなります。

液体の振動加速度により、汚れが洗浄物の表面から剥離されると考えられています。